キャンプをお子さんの長期休みに合わせて夏に行われる方も多いですが、最近では避暑地であっても気温も高いですし、台風の数も増えているので、秋や、慣れた方では冬にでも行われることも多くなってきました。
慣れた方ほど「キャンプは冬が一番いい」とまで豪語されたりしてびっくりしてしまいます。
ほどほどにキャンプを楽しんできた私からすると、秋が一番いいかなという気がしますが。
今回は、特にキャンプでの底冷え対策で家庭でも使っているようなジョイントマットが意外と使えるということを説明していこうと思っています。
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ジョイントマットは断熱性がある
キャンプの時の底冷え対策としてジョイントマットが活かせるのは、それが断熱性を持っているからです。
断熱性とは、字のごとく熱を断つことを指しますが、完全に断つ以外にも、熱の伝わりをゆっくりにするというニュアンスも含みます。
熱の伝わりのイメージとして知っておくと便利なのが、コンクリートのように重いものほど熱を伝えやすいということです。
逆に軽いものは伝えにくくなります。
空気もそうですし、ダウンジャケットにも使われる羽毛も空気をたっぷり含みます。
ジョイントマットは大変軽いEVA樹脂などでできていますが、発泡体になり空気を含みます。
ですので断熱効果が得られるのです。
キャンプで底冷えするメカニズム
底冷えは正確には、体の芯まで冷えることを指すのですが、「底」ということで地面が冷えるという意味だと思っておられる方もいます。
底冷えを感じる時、地面の冷たさも大変影響するので勘違いするもの否めません。
冬の間でも日中の太陽が出ている間は地面は温められますが、太陽が沈んでその熱の力が弱くなっていくと、今度は地面からの熱の放射が活発になっていきます。
これが放射冷却と言われるものです。
そのため地表に近いところが一番気温が下がります。
そのためテントの床もどんどん冷えていくというわけです。
ジョイントマットで防げるのは
よく「冷気が入ってくる」というような言い方がされると思います。
例えば、窓の隙間から冷たい空気が入ってきたり、冷え切ったガラス窓に空気が冷やされてそれが冷たい風になって床にまで流れ込む、コールドドラフトという現象が起こったりして冷気を感じたりします。
テントでも気密性が高かったり、断熱性に優れた素材が使われているものもあったりしますが、同じような形で冷気を感じる場合もあるでしょう。
床にしても、冷えた地面が床を冷やしたり、また、温かいテント内の熱が冷たい地面にどんどん逃げていったりすることで冷えていき、そのことを「地面から冷気が入ってくる」という風に表現されていたりします。
テントの床ではテント自体の性能ばかりでなく、ジョイントマットなどの断熱性のある敷物でそれを防ぐことができるのです。
キャンプの底冷え対策は複合的に行う
もちろん、当たり前ですが、シュラフや衣服を冬の寒さにも耐えうる高性能なものを揃えたりといった、テント以外の対策も一緒に行うことが重要です。
キャンプで底冷え対策をしようと思う時、決してジョイントマットさえあればいいというわけではなく、それは底冷え対策の一つの手段でしかありません。
いくつもの方法を複合的に行うことで効果が上がっていくのです。
ただ、テントでできる対策も他にもたくさんありますが、ジョイントマットがあれば他の方法も容易に行いやすくもなりますし、相乗効果でさらに断熱性を高めることも可能になったりします。
次にジョイントマットと一緒に行いやすい底冷え対策をいくつか紹介します。
●コットで寝て底冷え対策
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コットという組み立て式の簡易的なベッドを使うと床からの距離が取れるので底冷え対策になります。
コットは他にも、例えば、直に地面の上に設置しても、地面の硬さや小石などの凹凸を気にせず眠ることもできます。
ですので、冬だけでなくオールシーズン活用できます。
テント内で底冷え対策としてコットを使う時、ジョイントマットの上に設置すれば、さらに効果が上がるでしょう。
また、コットの骨組みは硬いアルミなどの素材が使われていたりします。
その脚でテントに傷をつけてしまうのを避けようと思うと、ジョイントマットがあるとカバーできます。
クッション性もあるので、コットから転落にも備えることもできます。
●エアベッドやエアマットを使って底冷え対策
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エアベッドやエアマットもやはり、地面からの距離をとれますし寝心地もアップします。
やはり、ジョイントマットと使うと、より底冷え対策にも効果的ですし、転落にも備えることもできます。
エアマットの場合だと大きいものもあるので、そういったものを使うと転落の心配は少なくなるでしょう。
エアベッドやエアマットを使おうと思うと、空気を入れる必要があります。
けっこうたくさん空気を入れないといけないので、できたら電気式のエアポンプがあると便利です。
電池で動くものもありますが、電源をとらないといけない場合は、それが可能なコンセントのあるキャンプ場を探すか、オートキャンプで車から電源をとるなどする必要があります。
そういった想定をあらかじめしておく必要があります。
エアベッドやエアマットによっては、エアポンプが内蔵されていて、それがコンセントでしか電源をとれないような場合もあるので選ぶ段階から注意が必要です。
●電気カーペットを底冷え対策に使う
また、これも電源が必要ですが、最近では電源が整備されているキャンプ場も多く、電気カーペットを使うこともそれほど難しくなくなりつつあります。
電気カーペットを使う時もジョイントマットがあると便利だったりします。
ジョイントマットの中には「床暖房対応」とか「電気カーペット対応」とか表示されていて、耐熱温度の高いものもあります。
電気カーペットとジョイントマットをどう使うか
テントを設置する場所は平らなところを選んでも多少小石などの凹凸があったりします。
電気カーペットは電化製品になるので、感電の恐れもないとも限らず、できるだけ負担がかからないように使う必要があります。
電気カーペットの負担を少なくすることを思うと、ジョイントマットを電気カーペットの上下に敷いてはさんで使うものいいかもしれません。
また、下にジョイントマットを使って、上には電気カーペットに対応しているようなラグを敷いてもいいかもしれません。
他にも、下にはアルミのクッションシートを敷いて、上にはジョイントマットという方法もいいでしょう。
ただ、ジョイントマットはその断熱性がウリだったりします。
ですので、電気カーペットの上に使う場合は、熱の伝わりがゆっくりになり、効いてくるのに時間がかかるのでその点は注意が必要になります。
ジョイントマットの便利なところ
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ここまでにも少しふれましたが、ジョイントマットはキャンプで使う時、底冷え対策の断熱性の他、転落や、地面の凹凸に対応できるクッション性があります。
厚みがあればあるほど効果も高くなるので、重ねて使ってもいいでしょう。
また、他にも、ジョイントマットならではの大変便利な特性があります。
それは、軽量でしかも、1枚1枚をパズルのようにつなげて敷いていけることからくる扱いやすさです。
●ジョイントマットなら運ぶのも簡単
キャンプでは荷物を運ぶのも大変だったりします。
ジョイントマットは大変軽いですし、1枚1枚バラバラにして重ねて袋にでも入れれば
簡単に運びやすくなります。
軽く、さらに、コンパクトにもなるというわけです。
●ジョイントマットなら設置も撤収も簡単
ジョイントマットはただ1枚1枚をつなげて敷いていくだけなので、敷くのも片づけるのも簡単で、あっという間にできます。
キャンプグッズには決まった設置の仕方をしないといけないものや、決まった畳み方をしないと片付かないものも多いですが、それに比べるとノーストレスだったりします。
●どんな大きさにも色んな形にも敷ける
ジョイントマットは敷く枚数を増やしたり減らしたりするだけで、どんな大きさにも敷きやすいです。
ですから、アバウトでも構わないなら、大体の目測で適当に枚数を調節しながらでもうまく敷けたりします。
また、パズルのようにうまく組み合わすだけで色んな形に敷ける点も大変便利です。
ワンポールテントで特に便利かも
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例えば最近流行りのワンポールテントのように、テント内の中央のポール部分だけを避けて敷こうと思ってもそこだけを空けて敷けます。
また、ワンポールテントの場合だと、設営する時にポールの下にだけまずジョイントマットを1枚だけ設置しておいて、後でそれに合わせてつなげて敷いていくことも可能です。
●ジョイントマットは掃除が簡単で丸洗いもできる
キャンプではテント内に砂が上がってしまったり、バーベキューソースをうっかりこぼしてしまったりということもあるでしょう。
ジョイントマットは1枚1枚はがせるので、数枚だけはがして掃除することもできますし、ソースなんかがついた場合は、そこだけをはがして水で丸洗いもできます。
●水分を拭き取りやすく干しやすい
ジョイントマットは水に強いので丸洗いした後、タオルなどで水分を拭き取ることもできますが、やはり少し干したいなとも思ったりするでしょう。
また、キャンプでは湿気によってマット類がビチョビチョになってしまう場合も多く、それを乾かすためにも干す必要が出てきます。
底冷え対策に使っていても、朝起きた時にはマットがぐっしょりと湿っていることも多いです。
シート系の敷物の場合、干そうと思ったらロープを木に張り渡したところに干したり、壁のような所を使って干したりと場所を選んだりします。
ジョイントマットだとやはり、シートに比べても湿気が拭き取りやすいです。
その後、干すにしても、1枚1枚バラバラにできるので、テントの外側に立てかけるようにして干すこともできますし、シートに比べあまり場所を選ばずに干すことができます。
●傷んだり汚れたりしたらそこだけ捨てて交換
キャンプでジョイントマットを使っているうちに、傷んできたり、汚くなってきたりします。
そんな場合、ジョイントマットだと、傷んだり汚れたりしたそこだけを捨てて、また、新しいものに交換することもできます。
●色んな用途で使える
キャンプでジョイントマットを使う時、底冷え対策のマットとしてだけではなく色々な用途でも使えます。
ちょっと数枚だけつなげて荷物置きとしても使えますし、ちょっと岩場で寝転ぼうという時も
数枚だけ敷けば快適に寝転べたりもします。
他にも、例えば、夏場など、川沿いでキャンプされることもあると思います。
子どもも川遊びをしたりして、ビチョビチョになりながら楽しんだりします。
ジョイントマットは水にも強く、濡れたままでお昼ご飯を食べようとなっても、サッと敷いて、その上に座ってご飯を食べれたりします。
他にも、立体的に組み立てて箱のようにもできるので、川遊びの時バケツのようにも使えますし、水に浮かせて遊ぶのも楽しそうです。
冬の底冷え対策で考えると、寒くて寒くて眠れないとなったら、箱状に組み立ててその中にシュラフごと入って寝るのも効果がありそうです。
でも、これはよっぽどのいざとなった時の手段でしょう。
しかし、なんせジョイントマットはアイデア次第で色んな使い方ができるのが魅力なのです。
子どもの創造性を刺激する素材としてジョイントマットを推したい!
●家で使っていていらなくなったものを使える
わざわざ、新しいものを買わなくても、今現在家で使っているものがあれば、
それを使えばいいでしょう。
また、家で以前使っていたようなものを物置から出してきて使うのもアリです。
ジョイントマットは先ほどもふれた通り、アイデア次第で色んな使い方ができます。
ですから、いらなくなっても簡単に捨ててしまわず、何かに転用したり、また必要な時のためにどこかにしまっておかれることをおすすめします。
その他の底冷え対策
他の底冷え対策としては放射冷却を抑えるために、テントの上にさらにタープを貼る方法もあるようです。
また、テント内でストーブなどを使う方法もあり、ストーブが使いやすく小窓があるなどの
テントもあるようですが、一酸化炭素中毒の恐れもあり、あまりおすすめできません。
さいごに
キャンプのグッズを揃えていくのはとても楽しかったりするので、ついつい高額なものを揃えがちになります。
確かに、それに特化した商品の方が使いやすかったりもします。
あまりに機能的でかっこいいので、そこにこそ魅かれて、キャンプもしないのにグッズを持っている方も多くいらっしゃいます。
それらはそのくらい、魅惑的だったりもするのです。
ですが、ちょっと視点を変えて、日常の家の中を見回してみてもいくらでも使えるものがあったりします。
ジョイントマットもそういったものの一つです。
日常にあるものを使う、その気軽さとか、工夫とか、アイデアとか、発想の転換とかも、はまりだすとすごく面白かったりします。
もし、この視点が持てたなら、突然の災害が起こったとしても、身の回りにあるものでうまく生活する術を持てるかもしれず、いざという時の貴重なスキルともなるでしょう。
もちろん、心惹かれてやまないグッズも、いざという時に便利に使えたりもします。
色んな方向に広く興味を持ってうんと楽しむことが、いざという時に身を救うことにもなるかもしれないなんて最高だなと思います。
ぜひ、車にジョイントマットや、ワクワクするようなグッズを積んでキャンプに出掛けていただけたらと思います。