床暖房を設置して一度使い始めると、これなしでは冬を越せないと思えるほどポカポカと快適に過ごせたりします。
冷たい空気というのは下にたまりますし、床下からの冷気も伝わり床はどうしても冷たくなってしまうのですが、その床こそが温かくなるだなんて大変画期的な暖房器具にも思えます。
ところが、実際のところ床暖房を設置して10年を過ぎると、徐々に使わなくなる家庭が増えるという調査結果もあるようで、何らかのきっかけで代わりになる別の方法を探されることが増えるようです。
目次
なぜ床暖房離れが起こるのか?
色々理由はあるようですが、やはりきっかけになるのが、床暖房にかかる費用や、床暖房をつけることによる体調不良が多いようです。
床暖房にかかる費用が負担になる
床暖房には電気式とガス式があります。
排熱をうまく利用するなど、省エネタイプになっているものも多いですが、どうしても床暖房を使った分だけ月々光熱費は上がります。
床暖房は他の石油ファンヒーターやエアコンなどの暖房器具と併用して使われることがほとんどなので、さらにそれらの光熱費も同時に必要になります。
また、長く使っているとメンテナンスの時期を迎えたり、又は、故障してしまうことだってあります。
そういった時に、まとまった金額の費用が発生したりします。
床暖房を使うと体調に影響が出る
体調不良については、特に乳幼児は脱水や低温やけどの心配があるようです。
他にも、床暖房は特に足が温まるのでのぼせてしまったり、頭がぼーっとして日常生活に支障が出たりすることもあるようです。
感覚的なものでは床暖房をつけると「なんだか気持ち悪い」とか「なんだか落ち着かない」とか、
何とも言えないような不快感を感じ取って苦手になる方もいます。
それには電磁波の影響ももしかしたらあるのかもしれませんが、はっきりしたことはわかりません。
床暖房を使わなくてもなんとかなる
ここまでに説明した以外にも、様々な理由で床暖房の代わりを探されているかもしれませんが、いずれにしても言えるのが、「床暖房を使わなくてもなんとかなる」ということです。
そもそも、使っていたものも無くすのはけっこう勇気がいりそうに思えますが、この場合、準備さえしておけばそれほどの覚悟も必要ではないでしょう。
床暖房の電源を入れないだけでは、冷たい床が残るだけになるので、代わりになる防寒対策を練る必要はあります。
月並みですが敷物を敷くだけで十分
そこで実際の防寒対策ですが、何か敷物を敷くだけでもずいぶん変わります。
もちろん石油ファンヒーターやエアコンなどの暖房器具を使うことは前提です。
床暖房を使っている時からその上にラグなどを使っておられる方もいらっしゃると思いますが、床暖房を使わなくてもそれだけでも十分防寒対策なっていたりします。
冷たくて硬い床だと足を踏み入れるのもはばかられれほど、ヒヤッとした冷たさがあったりします。
それは、冷たい床に瞬時に足の熱が奪われることで感じる冷感ですが、ラグなどが敷いてあるとそういったことが少なくなります。
ただ、敷物にも色々ある
敷物と言っても、ラグ、カーペット、マット、ジョイントマット、コルクマットなどの種類があります。
何らかの敷物を敷くだけでも熱は奪われにくくはなるのですが、より防寒に向いた敷物を選択すると、さらに温かく快適に過ごしやすくなります。
防寒対策に重要な敷物の性能としては、断熱性や保温性、蓄熱性などになるかと思います。
そういった性能を持つ敷物を探して使うといいでしょう。
例えばラグを代わりに使うなら
ラグの場合だと、上の画像のように厚みのあるものもあります。
このラグだと6層構造で、アルミの断熱シートも内部に入っており断熱効果もバッチリというわけです。
ふっくらしていて座ったり寝転んだりして過ごすのにも快適でしょう。
例えばコルクマットを代わりに使うなら
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コルクマットは、断熱はもちろん防音効果も期待できますし、クッション性による転倒対策にもなります。
また、水にも強いので何かをこぼしても簡単に拭き取ることもできますし、汚れた部分だけを外してお風呂場などで丸洗いも可能です。
例えば、小さいお子さんのいらっしゃるご家庭ですと、敷物も汚れることが多かったりします。
先ほど例に出したようなラグだと、少し汚れてもそこだけを丸洗いなんてことはできないでしょう。
ですから、他にも、ペットを飼われているなど、汚れる頻度が高いご家庭にはコルクマットの方がおすすめです。
コルクマットは1枚1枚をつなげて敷いていくので、敷く範囲を選ばず手軽にどこにでも敷けるのも魅力です。
敷き方にも工夫を
床暖房の代わりに、より高性能な敷物を買って防寒対策をバッチリ行うのもいいのでしょう。
しかし、以前から使っていたラグなんかがある場合は、それにもう一つ敷物をプラスするなど、敷き方を工夫すると防寒効果も高めながらも無駄なく使い続けることもできます。
例えば、アルミの保温シートをラグの下に敷くと、アルミによる熱反射の作用で熱が逃げにくくなります。
アルミの保温シートの中でも分厚いものを選ぶと、アルミフィルムの下のPEなどの合成樹脂の断熱効果も期待できるようになるのでより効果的になるでしょう。
また、ジョイントマットやコルクマットにも断熱効果が期待できるので、それらに重ねるのもいいでしょう。
重ね敷きは特に掃除をマメに!
ただ、重ね敷きのデメリットとしては、どうしても不衛生になりやすいところにあります。
ラグとその下のアルミ保温シートやジョイントマットの間や、さらにその下の床との間に湿気が発生したり、ゴミなどが入り込んだりして、カビやダニが発生しやすくなってしまったりします。
ですから、必ず定期的にマメに掃除をする必要があります。
床暖房の代わりにいかに断熱性能を高めるか
防寒対策に必要な性能はいくつかありますが、その中でも要になるのが断熱性だったりします。
断熱性が高まると熱が逃げにくくなり暖房の効きも良くなります。
ですから、床暖房をやめるとなると、いかに敷物に断熱性能を求めるかになるのです。
床暖房と断熱性の高い敷物の相性は良くない
また、床暖房と断熱性の高い敷物の相性は当然ですが、あまりいいとは言えません。
例えば断熱効果のあるコルクマットでも、「床暖房対応」と表示されている耐熱温度が比較的高いものもあります。
そういった敷物の場合、断熱効果が発揮されてしまい熱の伝わりはさらにゆっくりになります。
時間をかければ温かくなりますが、無駄があることは否めません。
単に一定の高めの温度であっても直ちに劣化したり傷んだりしにくいという意味での「床暖房対応」という表示であって、熱がうまく伝わるという意味ではないのです。
床暖房対応のコルクマットで保険を掛ける
先ほどの説明で、床暖房対応で断熱効果のあるコルクマットはなんだか無駄のある特性を持った商品のようにも思えますが、代わりを探されている方にとっては、保険を掛けられる便利な商品とも言えます。
なぜなら、断熱性もあるので床暖房なしでの生活をスタートするにも向きますし、それでもやっぱりくじけてしまうような日は床暖房を使えなくもないからです。
お客さんがみえる時だけ床暖房を使うことも
また、そのようなコルクマットなら、普段は床暖房なしでの生活をしながらも、お客様のみえる時だけ床暖房を使うということもできます。
床暖房を使う時にも使わない時にも対応しやすいので、それを敷いたまま臨機応変な使い分けができるのです。
さいごに
床暖房の代わりにポカポカと温かく発熱するような暖房器具をと思うとホットカーペットになります。
このように、熱を生む暖房器具は大変快適で魅力です。
しかし、それらによる快適さのために、人の体にも変化が表れているようです。
最近、自律神経がうまく働きにくい人が増えています。
自律神経は、一日の間でも気温の変化を感じたりして、血管を収縮させたり拡張させたり、筋肉を緊張させたり緩めたりして、自分で意識しなくても自然に体をコントロールしてくれています。
自然のリズムに呼応するようそれは働いてくれるのですが、年中同じような快適な環境下にいることで、そのバランスを崩してしまうことが多くなっているそうです。
なんだか体がだるいとかやる気が出ないとか、そういったことを感じることが増えてはいないでしょうか?
床暖房をひかえるのをきっかけにして、体調や気持ちの変化をチェックしてみられると、もしかしたら大変有意義な結果が得られるかもしれません。