ジョイントマットは1枚1枚をパズルのようにつなげて敷いていくので、それこそ、「パズルみたいにすぐ外れるんじゃないの?」と疑問に思う方もいらっしゃるようです。
答えから言ってしまえば、「外れやすいというわけではないけど、場合によっては外れやすくなるかも」といった含みを持たせた回答が適当でしょう。
多くの場合簡単に外れるわけでもないのですが、すぐ外れるとしたらそれにはそれなりのワケがあるのです。
少し煮え切らない答えですが、気になるのが、その「含み」の部分ですね。
今回はどういった原因で外れやすくなるのかを説明することで、ジョイントマットを検討されている方の参考にしていただけたらと思い記事を書くことにしました。
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ただちに外れるものでもない
私も3~4年使っていましたが、特に外れやすいと感じることはありませんでした。
もちろん外したいときにはちゃんと外れるので、そこまで強く固定されているわけでもありません。
手で引っ張って初めて外れるという感じで、普段はフローリングの床にピッタリ張り付いているかのようで特に何の問題もありませんでした。
もちろん何かで接着していたわけでもないです。
多くの場合私のように問題なく使えると思いますが、悪条件下では外れやすくなることも考えられます。
外れやすくなる原因を知ってそれを避ける
しょっちゅう外れるようになるのには、いくつかの原因が考えられます。
ジョイントマットを検討されている方は、あらかじめこれを知っておけば心配も少なくなるでしょう。
①不良品のジョイントマットだと外れることも
めったにそんなこともないとは思うのですが、不良品でどうしてもつなぎ目がうまくかみ合わず簡単に外れてしまうという場合もないとも限りません。
当たり前ですが、簡単に外れないのが普通です。
買ってすぐにそのような場合は、「こんなものなのかな?」とは思わないで、必ず買ったところに問い合わせてみて事情を話し交換や返品の手続きをとるといいでしょう。
②品質が悪いジョイントマットだと外れることも
また、やはりめったにないでしょうが、激安のものの中にはすごく品質の悪いものがあるのも確かです。
激安で良品のものももちろんあります。
しかし、なぜ激安かを考えると、在庫が余っていたり作りすぎていたりという数の問題の他、品質が悪いということも十分考えられます。
それでも買うという時は、そのリスクを承知の上で買うようにしましょう。
③ジョイントマットが劣化すると外れることも
ジョイントマットは長期間使い続けているとどうしても劣化してしまいます。
劣化すると伸びたり縮んだりして、変形したり反りがでたりします。
そうなると、つなぎ目が浮き上がりやすくなったりして、それとともに外れやすくなってしまったりするのです。
また、劣化は長期間の使用だけでなく、使用する環境や使用方法によっては短期間でも起こる場合があります。
●床暖房や電気カーペットの上で使い続けるとまずいかも
ジョイントマットで使用される素材は高温に弱いものも多いです。
例えば、多くのジョイントマットはEVA樹脂が使われていますが、これも高温に強い素材とは言えません。
ただ、最近は改良されてきて、耐熱温度が70℃前後と高く、床暖房やホットカーペットなどとの併用が可能なものも多く出てきています。
床暖房やホットカーペットの表面温度は20~45℃くらいであるようなので、耐熱温度がそれくらいあればと十分とも言えます。
長時間で長期間の使用が劣化につながる可能性も
耐熱温度を調べるための方法として例えばJISの規格の試験がありますが、その試験方法は、一定の温度の恒温槽の中に1時間放置し、その後取り出して30分冷まし異常や変形などがないかを見る方法になります。
床暖房やホットカーペットは一度電源を入れたら、長時間使い続けることも多いと思います。
また、寒い間は毎日必要になるでしょう。
つまり毎日長時間を長期間にわたって使い続けるということもざらにあるわけです。
そうなると、試験ではわからないような負担がジョイントマットに蓄積し、それにより劣化が早まり、外れるようになるということもないとも限りません。
●直射日光に当たるところに設置し続けるとまずい
また、高温が問題になるのは他にも直射日光です。
日当たりが良く直射日光が長時間当たるような所にずっと設置していた場合、高温によってジョイントマットが変形し劣化してしまう場合があります。
●しょっちゅう洗って日向に干しすぎるとまずい
ジョイントマットは水に強く丸洗いも可能なので、しょっちゅう洗うという方もいらっしゃるかもしれません。
洗った後はしばらくベランダなどに干し、完全に乾燥させてから敷かないとカビが生えてしまったりします。
つまり洗うのと干すのは必ずワンセットとなります。
干す時は布団などと同じような感じで、直射日光の当たる日向に干す方もいらっしゃいますが、これをしてしまうと、やはり高温になり変形を起こし劣化してしまう場合があるのです。
干すのは必ず日陰がいいのですが、それを知らない綺麗好きの方が、しょっちゅう洗って日向に干してというのを繰り返しているうちに、みるみる劣化が進みジョイントマットが外れるようになる可能性もあります。
④一部分だけ新しく交換すると外れることも
日々使っているうちにジョイントマットもどうしても劣化していきます。
ジョイントマットは1枚1枚はがせるのが強みです。
どうしても劣化がひどくなってきて特に外れるところが出てきたり、どうしても取れない汚れがついてしまったりすると、いよいよそこだけ新しいものに交換しようということになるでしょう。
そうすると、同じ時期に敷いて、ある程度同じように劣化してきた他のジョイントマットのその一部分だけが新しいものに置き換わることになります。
今まで敷いてたものと新しいものでは状態に明らかな差がみられると、うまくはまりにくくなってしまい外れやすくなる可能性があります。
⑤湿気の影響を受けると外れることも
また、これは同じジョイントマットの中でも特にコルクマットに言えることですが、湿気の影響を受けやすいものだとその影響を受けて外れやすくなってしまう場合があります。
特に梅雨時のジメジメした季節は注意が必要になります。
●コルクと合成樹脂の反応の違いが原因
コルクマットの場合、多くのものは厚みのあるEVA樹脂などの上にコルクシートが貼られている構造になっています。
コルクは天然の調湿性を備えているので、空気中の湿気が多いと吸収し、少ないと放散してくれます。
一方、EVA樹脂にはその性能は期待できません。
つまり、湿気に対して異なる反応をする素材が貼り合わせてあるのです。
コルクが湿気を吸収して膨張していても、EVA樹脂は同じように膨張しません。
そのためコルクマットとしてのバランスが崩れ、いびつに反ったり変形を起こしたりしてつなぎ目部分が浮き上がりやすくなり外れるようになってしまうのです。
ただ、梅雨時が過ぎるとまた元通りに戻るなど、湿気が少なくなると気にならなくなる場合も多く、一時的なものとして受け止めることもできるでしょう。
⑥敷き方によっては外れることも
ジョイントマットは自分の好きな範囲に敷くことができるので、部屋全体にピッタリと敷き詰めたり、例えばリビングのローテーブルの下にだけラグのように部分的に敷くというのも可能です。
●床全体に敷き詰める場合
床全体に敷き詰める場合、ジョイントマットによる段差ができることがなく、安定感もあるので簡単には外れにくくはなります。
ただ、コルクマットなど湿気による膨張に対してはこの限りではなく、ピッタリとしてスペース的に逃げ場がないと浮き上がりやすくなり外れる原因にもなるでしょう。
また、全体に敷き詰めるとなると床の厚みが増すので、ドアの下部分や引き出しなどと接触し開けられなくなってしまう場合もあるので注意が必要になります。
●部分的に敷く場合
部分的に敷く場合だと、全体的に敷き詰める時のような部屋にフィットした安定感は得られなくなります。
しかも、ジョイントマットのフチの部分は部屋の中でちょっとした段差になってしまうでしょう。
ジョイントマットのフチのピースは中央のピースのように4辺がガッチリつながっているわけではないので比較的不安定になります。
また、段差になっていると慣れるまでつまずいてしまったりもしやすくなり、それを繰り返すうちに反りが出てしまい、そこから外れるようになってしまう可能性もあります。
しかし、可能性としてはそういったことも考えられるものの、正方形や長方形など安定した形に敷いたり、壁や家具に沿わせて敷いたり、ソファーやローテーブルなどを置いて安定感を持たせたりすると、そこまでになることはそうそうないと思われます。
変わった敷き方は特に注意
注意したいのが、角が多くなったり、極端に細くなる部分があるような変わった敷き方です。
どうしても不安定になりやすくなり外れやすくなってしまいます。
外れるどころか外してしまう可愛い存在
ここまでは外れる原因を説明してきましたが、そういうことではなく赤ちゃんやペットが外してしまって使いにくくなってしまう場合も意外と多いのです。
①赤ちゃんが遊んで外してしまう
赤ちゃんが頭を床に打ち付けたりしないようにとジョイントマットを敷かれる方は非常に多いです。
また、歩くようになると転びやすくもなりますし、足音も気になるので、クッション性ばかりではなく防音性も必要となり、子育て中の家庭では大変重宝されます。
せっかく敷いたのに、赤ちゃんにすぐに外されてしまって使えないということも少なからずあります。
●アルファベットのジョイントマット
実際我が家で最初に使ったのがアルファベットのデザインされたカラフルなジョイントマットですが、アルファベットの部分も取り外せるようになっていました。
子どもにそれが外れるものであることがバレるのにそう時間はかかりませんでした。
見事にバラバラにされまくりました。
もうオモチャ状態です。
直す時にアルファベットの部分もはめ込まないといけないのでめちゃくちゃ面倒でした。
ホコリなんかもたまりやすいですし、私的には「失敗した!」と思いましたが、子どもから見ると「ヤッター!」という感じだったかもしれません。
形合わせの遊びも確かにできましたし、知育的には良かったかもしれません。
結局、散々遊ばせた後、地味で単色のジョイントマットに変えたら、最初こそ外されそうになりましたがそのうち何もしなくなりました。
②ペットがどうしても外してしまう
動物の方がより気になってしまう可能性もあります。
例えば犬だと大変鼻がきくので、新しくジョイントマットが敷いてあると外したり、噛んだりしてしまわないとも限らないでしょう。
敷き始めの最初の反応で、使い続けられるかそうでないかが決まってしまう場合があります。
ジョイントマットを早めにあらかじめ敷いておく
ジョイントマットは赤ちゃんにもペットにも大変重宝します。
クッション性、防音性、断熱性の他、床を保護することもできます。
ですから、外されるというのをできるだけ避けるには、できるだけ早めにあらかじめ敷いておいてその存在に慣れられるように整えておくといいでしょう。
赤ちゃんの場合だと新生児の頃、ペットの場合だと家に迎え入れる前にあらかじめ敷いておくことをおすすめします。
外れるのを避けやすいジョイントマット選び
外れるのも外されるのも避けたいものですが、それを多少防げるジョイントマットの選び方があったりします。
それが大判で極厚のものを選ぶということです。
大判のものはラージサイズとも言われ、1枚当たりの大きさが60㎝×60㎝や45㎝×45㎝のものがあったりします。
小判にあたるレギュラーサイズでだいたい30㎝×30㎝となるので、大判で大きいものだと倍の大きさになります。
極厚と言えば2㎝前後の厚みのものを指すことが多いでしょう。
普通のもので1㎝前後のものが多いのでこれも倍の厚みになります。
同じ範囲に敷くにも大判だとつなぎ目が少なくなりますし、1枚1枚のつなぎ目の長さも長いですし安定感が出ます。
さらに厚みがあるとガッチリつなげられるのでより安定感が増します。
これで、ずいぶん外れることを防げるのではと思われます。
両面テープや接着剤での固定は避けたい
ジョイントマットを床に両面テープや接着剤で固定したなら外れる心配はまずなくなります。
しかし、簡単に外して掃除したり干したりできるジョイントマットの良さはなくなるでしょう。
ただ、どうしても条件付きにはなってしまいますが、もう少し緩やかな方法もないこともありません。
次から紹介する方法を条件に注意して読んでいただけたらと思います。
①ジョイントマットのつなぎ目をテープで固定
一番手っ取り早い方法がこれになります。
ジョイントマットの裏面のつなぎ目部分をテープで固定してしまい、一枚もののマットのようにして敷くのです。
これだと外れないでしょう。
ラグのように干したりもできます。
ただ、一枚一枚外して洗ったり干したり、交換できたりするようなジョイントマットならではの使い方はしにくくなります。
②はがせるテープや接着剤を使う
最近でははがせるテープや接着剤も販売されていて、賃貸の部屋であっても自分の好きな壁紙や床材を貼り付けることも可能になっていたりします。
そういったものを使ってジョイントマットを固定する方法もあります。
ただ、この場合、繰り返しはがしたり貼ったりというのには向かないので、一度ジョイントマットをこの方法で固定してしまうと、外して掃除することは難しくなります。
ジョイントマットは、つなぎ目からチリやホコリが入り込んだり、こぼしたジュースなども流れ込んだりしてしまい、掃除をしないとその下がダニやカビの巣窟になってしまう場合もあります。
もちろん外れることはなくなりますが、床を傷めたり不衛生になってしまう場合もあるのであまりおすすめできません。
まとめ
ほとんどの場合、外れることをそれほど気にすることなく使い続けられると思います。
しかし、今回紹介したようなことがあったなら外れやすくなる可能性もないとも言えません。
ここまでのことをパターンとして頭の片隅にでも置いていただけたなら、実際ジョイントマットを使うことになっても、外れることを避け長く使い続けられるのではと思います。
ジョイントマットは大変メリットも多いので、外れるデメリットよりも便利なメリットを優先されるのもいいのではと思います。
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