ジョイントマットはデザイン性以外にもはっきりと目的があって敷かれることが多いです。
例えば小さな子どもの転倒対策や、生活音の防音対策、冬の底冷え対策など皆さんの困りごとに合った使い方をされます。
中でも敷かれることの多い部屋はリビングになります。
家族がみんなでくつろいで過ごす家の中心ともなる場所なのでうってつけの場所と言えます。
ただ、日本には四季があり同じリビングでも季節によって部屋の様子も変わります。
例えば冬になると暖房器具を出してきて、さらに暖かい敷物を敷いてという風になりますが、その中でもこたつは日本の冬の定番アイテムだったりします。
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ジョイントマットの耐熱が気になる
そこで、「さあ、今年もこたつを出そう」とジョイントマットの上に設置しようと考えた時、「いや待てよ、耐熱大丈夫?」ということに直面したりします。
ジョイントマットは断熱効果もあるので主に冬の防寒アイテムとしてお使いになっている方もいらっしゃるでしょう。
こたつと併用したならさらに暖かく使えるでしょう。
もちろん一緒に使って問題ないものも多いですが、それにしてもやはり知っておいていただきたいこともあったりします。
そんなわけで今回はそのあたりのことを詳しく説明していこうと思います。
そもそもこたつってどれくらい熱くなる?
一般的な床暖房やホットカーペットで表面温度が20℃~45℃とされているようです。
こたつではどれくらいの温度になるのでしょうか?
こたつの内部の温度はおよそ30℃~40℃あたりに設定できるようですが、さらに高温になってしまうこともあるようです。
一定の高い温度のまま持続的に使い続けることも多いので、温度が蓄積しやすい部分も高温となりやすいでしょう。
ですからジョイントマットでも高く見積もって50℃~60℃くらいには耐えられる耐熱温度が必要となるのではないでしょうか。
けっこうみなさんが思われていたよりも高温を想定する必要があったのではないでしょうか?
「大丈夫?」という不安も大きくなったのではと思います。
こたつを置く前にまず耐熱性のチェック
ジョイントマットはEVAやPEなどの合成樹脂でできたものが多いです。
基本的にこれらは熱にはそれほど強くない素材として知られています。
ですが床に敷いて使うものですと、こたつの他にも床暖房や電気カーペットとの併用も考えられます。
ですので、種類によっては耐熱温度がしっかりと表記されているものもあります。
例えば下のものは耐熱温度が70℃とあります。
やさしいジョイントマット ナチュラル 約4.5畳(24枚入)本体 ラージサイズ(60cm×60cm) ホワイトウッド(白 木目調) 〔大判 クッションマット 床暖房対応 赤ちゃんマット〕 |
MGSLと表記されている日本文化用品安全試験所という機関で行われた耐熱試験で70℃まで変形などの異常がみられないことが証明されているのです。
他にも下のコルクマットですと耐熱温度が60℃になります。
やさしいコルクマット 約6畳(48枚入)本体 ラージサイズ(45cm×45cm) 〔大判 ジョイントマット クッションマット 赤ちゃんマット 床暖房対応〕 |
こちらも同じMGSLでの試験で証明されています。
このように耐熱試験の結果、耐熱温度がはっきりわかっている場合は、それを一定の安心材料にすることができると言えます。
先ほどまでは大丈夫か不安がありましたが、けっこう高温に耐えれるものもあったりするのです。
耐熱温度の表記のないものは控える
ただ、全てのジョイントマットで耐熱試験が行われているわけではありません。
ただクッション性やデザイン性だけに重きが置かれていて高温になるところで使うことを想定されていないジョイントマットも多いです。
そんな耐熱温度の表記のないものでも、表記のあるものと同じ素材が使われていたりします。
ですから、「同じ素材なら同じ耐熱温度だから大丈夫だ」という風に見てしまう方もいらっしゃるでしょう。
しかし、同じ素材であっても微妙に合成の仕方や成分の割合が違ったりしますし、品質にもばらつきがあり必ずしも同じであるとは言えません。
耐熱温度の表記のあるものはその商品のその素材だけを試験した結果であるだけなのです。
そう考えるとこたつなどと併用しようという時、耐熱温度の表記のないものは避ける方がいいかと思います。
耐熱温度はあくまでめやすとして考える
先ほども耐熱温度は「一定の」安心材料になると書きましたが、耐熱温度がはっきりしているものでもあくまで「一定の」という条件付きです。
ジョイントマットの耐熱試験は多くの場合、「JIS S 2029 2002」というJISの規格を準用して行われます。
この規格は「プラスティック製食器類」に対してのものとなります。
最近の生活様式では食洗器や電子レンジ、食器乾燥機などが使われることも多く、それに対しての耐熱性も対象とされています。
試験ではあらかじめ試験する耐熱温度に調整した恒温槽の中に1時間対象物を入れて、その後常温で30分間放冷した後、異常の有無を目視で判断するという方法です。
はっきりと確認することはできませんでしたが、おそらくこの試験で耐熱温度を判断されているのではと思います。
他にも、電子レンジを使った試験や耐熱水性試験などもありますが、おそらくここまではジョイントマットには必要がないのでされていないのではと思います。
耐熱試験でしっかり確かめられていることはやはり大きな安心材料ですが、ジョイントマットをこたつや床暖房などと併用する時、1時間よりもっと使用時間が長くなるのがほとんどでしょう。
持続的にこたつを使うことの影響
耐熱温度内で使っていても、ジョイントマットが冬の1シーズンを通して持続的に高温にさらされ続けた場合、大丈夫とは言い切れなかったりします。
どうしても劣化が早まってしまう可能性があります。
少し薄くなって弾力がなくなったり、変形してつなぎ目部分が浮き上がったり、ものによっては多少変色がみられる場合もあるかもしれません。
こういったことからも、耐熱温度はあくまでめやすとして考え、試験結果に頼りすぎず自分でも対策をとる方が安心して長く使えるのではと思います。
ジョイントマットのこたつ対策
まず、言うまでもないかもしれませんが、ジョイントマットの上に直接こたつを設置するのは避けた方がいいでしょう。
多くの場合ジョイントマットの上にこたつ敷布団など敷物を敷いてその上にこたつを設置されます。
それだけでも熱による負担は軽減されます。
つまり、ジョイントマットへ熱を伝わりにくくなる工夫をするといいのです。
こう考えると、さらに効果の高い方法があります。
断熱性の高いこたつ敷布団を使う
こたつ敷布団に断熱性があるとジョイントマットに熱が伝わりにくくなり負担が軽減されます。
また、そもそもジョイントマットにも断熱性があるので床下からの冷気が入りにくくなるのですが、その上のこたつ敷布団にも断熱性があるならば、さらに冷気が入ってきにくくなります。
そうなるとこたつ内もすぐに温めることができるので省エネにもつながります。
この方法だと「大丈夫!」と言えなくもありません。
アルミの断熱シートを使う
例えばジョイントマットを部屋全体に敷き詰めて使っておらる方もいるでしょう。
そうなるとジョイントマットは敷物ではなく床扱いになっているのではないでしょうか。
この場合だとアルミの断熱シートを敷きその上にこたつ敷布団を敷くという方法もとりやすいです。
床全体ではなく部分的にだけ敷いている場合は床感は少ないので、アルミの断熱シートを使うと一部分に3枚の敷物を重ねていることになり、かさばったりずれたりしやすく収まりが悪くなりがちです。
つまり、床全体であったなら実際は3枚を重ねてはいますが、ジョイントマットは床扱いになり2枚を重ねているだけになります。
アルミの断熱シートは名前のごとく断熱効果も高いですし、保温効果も期待できこたつの効果もあげてくれます。
この方法でも「大丈夫!」と言えなくもないでしょう。
気になる注意点
ここまでは耐熱温度について注目をしてきましたが、他にもふれておきたい注意点があります。
それがカビやダニについてです。
カビやダ二は寒さには弱いです。
ですから冬は活動が低下しますが、実は死滅するわけではありません。
私たちは寒い日でも暖房やこたつなどで部屋を快適な温度にして過ごしますが、その温度はカビにもダニにも快適だったりするのです。
また、冬は部屋に洗濯物を干したりして湿度も上がります。
家の中と外との寒暖差で結露ができることも多いです。
ジトジトとするとよけいにカビも生えやすくなります。
ですからこたつ敷布団だけじゃなく、こたつ敷布団とジョイントマットの間や、ジョイントマットと床との間などにもダニやカビが繁殖しやすくなるのです。
全てを敷きっぱなしにしてしまうと気が付いた時にはダニとカビの巣窟になってしまっている場合もあります。
全然大丈夫じゃありませんね。
必ず定期的にそれぞれをはがして乾燥させたり掃除をしたりすることをおすすめします。
さいごに
ジョイントマットとこたつはうまく使えばお互いのいいところを引き出して、冬の寒さから私たちを守ってくれます。
ジョイントマットは断熱性があり冬の底冷え対策に使われることも多いので、何の抵抗もなくその上にこたつを設置してしまいがちです。
しかし、耐熱性についてや敷布団の工夫などを知らないで使ってしまうと、春には劣化が訪れて使うに堪えなくなってしまう可能性もあります。
たとえ部分的に傷んでしまっても、ジョイントマットならそこだけを新しいものに交換することも可能です。
しかし、そこまでに至るまでもなく、できるだけ長く使えるようにと考えると知っておくということが大変意味のあることになるのではと思います。
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