賃貸ワンルームのような集合住宅では生活音などの防音対策が重要になります。
思わぬ音が近隣の迷惑になりかねず、トラブルにまで発展してしまうと住みづらくなってしまいます。
できれば入居の引っ越しの際にあらかじめ対策をしておくと、そういった心配も軽減できるでしょう。
だからと言って、徹底的に防音室のようにリフォームするまでには多くの場合至らないでしょう。
そもそも賃貸なのでそこまでするには大家さんの許可が必要ですし、許可が下りたとしても大変お金がかかってしまいます。
ですので、賃貸の部屋では退去の際にまた原状に戻せるような簡単な方法をとるのがベストと言えます。
そこで実際に簡単にできる防音対策としてジョイントマットがおすすめになります。
感想(1611件) |
目次
音の伝わりやすさはその賃貸の構造による
よく「軽量鉄筋は音が伝わりやすい」とか建物の構造による違いを耳にされることもあると思います。
大前提としてはどんなつくりであっても、程度の差こそあれど全く音が伝わらない構造というものはありません。
しかし、やはり「程度の差」というのは大きな違いになってきたりします。
一般的によく言われている音が伝わりやすい構造の順番は次の通りです。
1が一番伝わりやすく、6まで下に行くにしたがって伝えにくくなります。
- 木造の2×4工法
- 木造の在来工法
- 軽量鉄骨造
- 重量鉄骨造
- RC造
- SRC造
ただ決してこの限りではなく、独自に防音対策が取られた構造や素材などを組み合わせて防音効果が高められている場合もあります。
あくまで一般的な話としてになりますが、次にそれぞれの構造について簡単に説明していこうと思います。
1.木造の2×4工法
2×4工法とは木造枠組壁工法と言い、家を柱や梁ではなく壁で支える工法になります。
在来工法に比べると高気密高断熱で、耐震性や耐風性も高いと言われています。
在来工法のように熟練の技が無くても比較的建てやすく、アメリカなどではほとんどが2×4工法で建てられているようです。
ただ、2×4工法の場合、下階の天井と上の階の床が一体型になっているので、上の階の生活音が下の階にも響きやすいようです。
高気密高断熱であることはメリットでもあるのですが、それがデメリットとなり結露しやすくカビの心配もあったりします。
賃貸のワンルームでも2×4工法で建てられているアパートも多いです。
2.木造の在来工法
在来工法とは木造軸組工法と言って、日本で昔から行われている工法になります。
基礎の上に柱を立て梁を渡して骨組みを作り、それを中心に建物を支える工法になります。
在来工法は日本の気候や風土の中で培われ改良されながら現在に至っており、日本のほとんどの住宅はこの工法で作られています。
在来工法の家は特に耐久性や断熱性に優れていると言われています。
それは木の持つ調湿効果や断熱性などの特性を存分に活かせる工法だからです。
防音については、2×4工法とあまり大差はありませんが、下の階の天井と上の階の床の間の空間が在来工法の方が広くとられるので若干マシかないった具合です。
3.軽量鉄骨造
軽量鉄骨造とは、柱や梁や筋交いなどの骨組みの厚さが6㎜以下の軽量の鋼材を使用する工法のことです。
耐久性や加工性が高く小規模なアパートや一般住宅などで使われます。
賃貸のワンルームでも使われることの多い工法で、防音性については木造とあまり変わらないか、若干いいという程度です。
4.重量鉄骨造
さらに骨組みに使われる鋼材の厚さが6㎜を超えた重量のあるものを使うと重量鉄骨造になります。
耐震性や耐久性も上がるので、高層ビルなど大規模な建築物にも使われる工法になりますが、低層住宅でも使われるなど広く用いられ賃貸のワンルームにももちろん見られます。
防音性については軽量鉄骨造よりも少し高くなりますが、鉄骨造という構造上どうしても音は伝わりやすいです。
5.RC造
RC造は鉄筋コンクリート造とも言い、その呼び方の方が耳馴染みがある方も多いかもしれません。
格子状に鉄筋を組み立てたところに型枠を使ってコンクリートを流し込み、すべてを一体化するようにして作られます。
この工法では防音性の他、耐火性、耐震性、耐風性などが高くなります。
防音性については音を遮る遮音性にも優れてはいますが、この場合でも完全に音がしないというわけではありません。
ただ木造や軽量鉄骨造などに比べてはずいぶんマシになるので、賃貸のワンルームでも人気の構造になります。
また、デメリットとしては熱が伝わりやすいので、夏は暑く冬は寒くなりやすいです。
気密性も高いのでカビの心配もあります。
6.SRC造
これは鉄筋鉄骨コンクリート造と言って、RC造の鉄筋とコンクリートにさらに鉄骨をプラスして耐久性や耐震性などを向上させた工法です。
防音性についてはRC造とあまり変わりません。
デメリットのついても同じです。
あらかじめ防音性の高い物件を選べたなら
RC造やSRC造は防音性以外にも耐震性や耐久性も高かったりなどその建築物自体のメリットも多くなりますが、
他にも、セキュリティーがしっかりしている物件が比較的多くなるなどの傾向もあります。
どうしてもそうなると賃料が高くなってしまいがちですが、それに代え難い安心を手に入れやすかったりするのです。
まだ物件を決めていない方はぜひ防音対策を物件選びから考えていただけるといいのではと思います。
また、もし、すでに賃貸のワンルームに住んでいて、騒音でトラブルになっている場合などは、RC造やSRC造への引っ越しを検討されるのも一つの方法ではと思います。
いずれにしても完全に防音はできない
RC造やSRC造でも完全に全ての音を防音することは難しいです。
賃貸のワンルームだとファミリー層がお住まいになっていることは少ないので、子どもの走り回る音などの心配は少ないでしょうが、
上の階や横の部屋の人が歩き回る音が聞こえるという話もよく聞かれ、安心しきってはいられなかったりします。
木造や鉄骨造ならなおさらでしょう。
特に家の構造を伝わってくるような足音や何かを落とした衝撃音などの生活音は深刻に響き渡ってしまう場合があります。
そんな不安を軽減させてくれるのがジョイントマットだったりします。
賃貸のワンルームの防音対策
実際、防音対策をしようという時、ジョイントマットでなくても防音性の高いクッションフロアやタイルカーペットなどを使うこともできますが、賃貸のワンルームという時はやはりジョイントマットが最適だったりします。
その根拠を次から説明していこうと思います。
ジョイントマットは低予算で防音対策が可能
ジョイントマットだと比較的低予算で防音対策が可能になります。
ジョイントマットではよくEVAやPEなどの合成樹脂が使われますが、これらは適度な弾力を持っていて、足音などの振動やコップを落とした時などの衝撃を吸収しその音を防音してくれます。
EVAやPEなどは廉価で加工のしやすい素材なので、他の方法より低価格で済ますことも可能になります。
価格が抑えられる分、敷く枚数を増やすこともできるので、ワンルームの大部分の防音対策を行うこともできるでしょう。
どんな範囲にもどんな形にも敷きやすい
また、ジョイントマットは1枚1枚をつなげて敷いていくので、同じ種類のジョイントマットならいくらでも継ぎ足して広範囲に敷くこともできます。
自分でカットすることもできるので、部屋の壁までピッタリ敷き詰めたり、柱や家具に沿ってカットしてピッタリ敷き詰めたりということが可能です。
例えば賃貸のワンルームですと、キッチンのスペースが狭く通路にもなっていたりという場合も多かったりします。
そうやって一部広さが違う部分にも部屋と同じジョイントマットをうまくつなげたり、カットしたりして敷けるので、統一感が出しやすく部屋を広く見せることができます。
ジョイントマットは掃除がしやすい
部屋に何か敷物を敷く場合、必ず定期的にその敷物をはがしてその下をも掃除する必要があります。
そうしないと、敷物の下がダニやカビの巣窟になってしまう場合があるからです。
賃貸のワンルームでも2×4工法だと特に高気密高断熱になるのでよりカビの心配が高まりますし、防音性の高いRC造やSRC造にしても、気密性の高さから湿気の逃げ場がなくカビが発生しやすくなってしまいます。
特に賃貸の場合だと防音対策にだけ気をとられ掃除を怠ってしまうと、床がカビたりして傷んでしまい、退去の際に交換費用などを請求されないとも限りません。
例えば、防音対策にクッションフロアを選んだとすると、その下までも掃除しようという時、一枚ものなのではがすのがけっこう面倒だったりします。
ジョイントマットなら部分部分を少しずつはがしながら簡単に掃除ができます。
ジョイントマットはそこだけ洗えて交換もできる
さらにジョイントマットなら、汚れてもその部分だけ洗うこともできますし、汚れが取れない場合はそこだけ新しいものに交換もできます。
賃貸の床を汚したり傷つけたりするのも防止しながら、常に新陳代謝を繰り返すようにきれいな状態を保てるのです。
まとめ
賃貸のワンルームの防音対策を考える時、それと同時に掃除のしやすさなどの扱いやすさは大変重要になります。
そういった意味でも、ジョイントマットは大変便利なのでおすすめです。
また、気になるのがデザイン性ですが、最近ではカラー展開や柄などが豊富になってきています。
ですから防音対策のみならず、賃貸のワンルームを自分でプチリフォームする際のオシャレアイテムとして使われることも増えています。
例えば、同じ種類のジョイントマットなら単色ではなくても複数の色を使って並べることも可能です。
白と黒をボーダー柄に並べるなど、オシャレな組み合わせはいくつも考えられます。
防音対策の他にも利便性やオシャレな使い方、予算など総合的に考えるとジョイントマットがベストではないかと個人的にはそう思います。
感想(1611件) |
コメント