コルクマットはアレルギー対策にいいという話をよく聞きます。
ですからコルクマットさえ手に入れれば安心だと考えていらっしゃる方もいるのではと思います。
しかし、ここで注意しないといけないのは、なぜコルクマットがアレルギー対策にいいかという根拠です。
よく言われているのが「掃除のしやすさ」です。
で、次に「ダニが繁殖しにくい」だとか「ホコリが舞い上がりにくい」などと言われています。
![]() | 感想(1114件) |
目次
コルクマットの掃除のしやすさ
コルクマットがアレルギー対策に最も向く点は掃除のしやすさにあります。
ただ敷くだけで直ちにアレルギー対策になるわけでは決してありません。
アレルギー対策にはコルクマットに限らず掃除が不可欠です。
コルクマットの下にもアレルゲン
コルクマットでもラグでもそうですが、敷物を敷いた時はその表面だけでなく、その下をも掃除する必要があります。
どうしても下にもホコリやチリなどが入り込んでしまうからです。
コルクマットだと特にパズルのように1枚1枚をつなげて敷いていきます。
それが掃除のしやすさにつながり大変メリットにもなるのですが、その反面、つなぎ目部分から下にホコリやチリが入り込むことがあり注意が必要になります。
ホコリやチリが敷物と床の間にたまるとそこにもダニが繁殖し始めます。
特に繊維でできているようなラグの場合は、ただでさえ表面部分にも繁殖しやすいのに、その下までもダニだらけになってしまう可能性もあります。
さらにジュースなどをこぼして水分が加わるとカビまで生えやすくなります。
敷物の下を掃除する発想がないとそこがダニやカビの巣窟と化してしまい、アレルギーの症状が出てもなかなかその原因に気づけなかったりします。
ピンポイントに丸洗い、交換、掃除ができる
コルクマットは例えば食べ物をこぼしてシミになった場合でも、その部分のピースだけをはがして水で丸洗いしたり、それでもシミが取れない時はその部分だけを新しいものに交換することもでき、新陳代謝を繰り返すように清潔を保つことができます。
このようなことはラグにはできません。
また、掃除しようという時でも、例えば小さい子どもがいらっしゃる場合なんかは、コルクマットを全部はがして大掛かりな掃除をすることは難しいでしょう。
アレルギーのことを考えてもできるだけホコリが舞い上がらないようにしたかったりします。
そういった場合は、数枚ずつだけ少しずつはがして掃除をしていくことも可能です。
丸洗いしようという時でも、少しずつできると干すスペースに悩まされることも少なくなります。
ラグだったら一部分だけを洗おうと思っても全部を洗い場に運び、必要ないところも濡らしてしまいます。
そもそも水洗いに向かないものも多かったりします。
ピンポイントに掃除できることで、手軽に清潔さを保ちやすくなります。
全部を掃除する場合も楽チン
ピンポイントで部分的な掃除もいいですが、休みの日に一気にコルクマットをはがして掃除をしたいという方もいらっしゃるでしょう。
やはり、丸洗いして干すとなると干す場所を広く確保しないといけなくなるので不便な場合もありそうですが、硬く絞った雑巾でサッと拭く程度ならそのまま敷いて乾かすこともできます。
例えば便利な掃除の流れで説明していきます。
コルクマットの掃除の流れ
- コルクマットの表面に掃除機をかける。
- 一枚一枚はがしながらその裏面とはがした部分の床に掃除機をかける。
- はがしたものを一枚一枚部屋の隅に重ねていき、全部はがせたらもう一度床全体に掃除機をかける。
- モップや雑巾などで床を水拭きし時間をとってしっかり乾かす。
- はがしたコルクマットを元通りに敷いていく。
- コルクマットの表面を硬く絞った雑巾などでサッと拭く。
コルクマットだからこそできること
この一連の流れの中で、ラグなどにはできないコルクマットだからこそとれる方法があります。
それは2と3と6です。
まず2と3で一枚一枚をはがし、しかもそれを重ねて置いておけるというのは大変便利です。
ラグをどけようと思うと重さも大きさもあるので大変です。
コルクマットは軽い上一枚一枚はがせますし、重ねて置けるので置き場所にも困らないのです。
また、6のように硬く絞った雑巾で拭いていくというのもラグなどには難しくコルクマットならではになります。
コルクはダニが繁殖しにくい
コルクマットは100%コルクのものと、EVAやPEなどの合成樹脂の表面にコルクシートが貼られているものがあります。
よく見られるのが後者の2層のものです。
コルクはダニを寄せ付けない天然の抗菌成分を持っていることが知られています。
EVAなどの樹脂もフローリングと同じように、ダニが住処として隠れたりできないので繁殖しにくいです。
しかし、先ほどもふれましたが、コルクマットの下にホコリなどがたまってしまうと、どうしても繁殖してしまいやすくなります。
他にもつなぎ目やフチにある耳の凹凸などわずかなスペースにもホコリなどがたまりやすく、ダニも繁殖しやすかったりします。
ですのでこまめな掃除は必ず必要ですが、ラグやカーペットなど繊維が使われて毛足があるような素材ですと全体がダニの住処となりやすいので、それよりかはずいぶんマシだと言えます。
ただ、ラグなどでも化学的に防ダニ処理が行われているものもありこの限りではありません。
コルクマットはホコリが舞い上がりにくい
フローリングのようにツルッとした素材に対し、コルクマットの表面には無数の凹凸があります。
ですのでホコリもフローリングの上のように摩擦なく舞い上がるわけではなく、多少ひっかかり舞い上がりにくくなります。
そういった意味から言えば、毛足の長いラグの方が静電気もありますしホコリが吸着しやすく舞い上がりにくいとも言えます。
しかし、その反面ホコリなどをためやすかったりもします。
また、繊維からの細かい繊維くずなどでホコリの原因ともなります。
やはりアレルギー対策で考えるとコルクマットはフローリングとラグの中間に位置し、適度にホコリもが舞い上がりにくく、ホコリの発生もしにくいと言えます。
コルクマットのバランスの良さがアレルギー対策に向く
先ほどもふれましたが、コルクマットがアレルギー対策に向くのはその適度さやバランスの良さからだったりします。
防ダニ効果の高さを求めると
例えば、防ダニ効果の高いものを探そうと思うと、コルクのような天然の抗菌効果ではなく、何らかの化学処置によって高い防ダニ効果が得られるラグもあったりします。
しかし、小さいお子さんやペットのいらっしゃる家庭では敷物を舐めてしまったりかじってしまったりということも考えられるので、いくら無害とあってもあまり強い成分は心配だったりします。
しかも、ラグだとどけて掃除をしようと思うとけっこう手間がかかるので、しょっちゅうは掃除しにくかったりします。
フローリングだけで何も敷かないと
他にも、とにかくダニの繁殖を避けようとフローリングだけにしておくという手もあります。
それでも不便がないのならいいのですが、そもそも敷物を必要とされる方は子どもの転倒対策にクッション性を求めていたり、冬の底冷え対策に断熱性を求めていたり、生活音を抑えるのに防音性を求めていたりしたのではと思います。
それらが得られないとなると生活に不便が出るでしょう。
フローリングだけにしておくのはダニ対策には根本的で絶対的な対策法とも言えますが、ホコリは舞い上がりやすくなりますしアレルギー対策としては万全と言えないところもあります。
コルクマットはアレルギー対策としての総合点が高い
このように突出した特性があったとしても、総合的に見てみるとアレルギー対策には少しクエスチョンマークがついてしまうことも少なくありません。
その点、コルクマットは突出したところは確かにないかもしれません。
しかし、クッション性などの便利な特性と同時に、掃除のしやすさであったり、ダニが繁殖しにくかったり、ホコリが舞い上がりにくいなど、アレルギー対策に重要な特性をバランスよく持ち合わせており、それこそが重宝されるところなのです。
さいごに
アレルギー対策は掃除が不可欠になりますが、「しょっちゅう掃除をしないといけない」と思うとプレッシャーになってしまったりします。
しかも、不便な敷物で掃除がしにくく重労働であるとなると、よりそのプレッシャーも高まるでしょう。
みなさん家事以外にも仕事を持っていたり、育児に忙しかったりと他にもすべきことはたくさんあることと思います。
そんな忙しい毎日の中ではただでさえ掃除にさく労力が生まれにくかったりします。
コルクマットで少しでも負担が軽くなったなら、まめに掃除ができるようになって家がきれいになり、アレルギー対策のみならず心まで軽くなるでしょう。
今回はアレルギー対策ということで色々説明してきましたが、それだけでなくより健康的な生活を目指す上でも、ぜひ役立てていただけたらと思います。
![]() | 感想(1114件) |
コメント